2022年3月8日火曜日

孫氏の兵法に入門できそうな本(マンガ)を読んだ感想

「孫氏の兵法」という言葉は聞いたことがあったが、どんなものか知らなかった。koboで読める電子書籍として2つの書籍が目にとまった。

まんがで身につく 孫子の兵法

マンガでわかる孫子の兵法

Amazonでレビューが良いのは「身につく」の方で、「わかる」の方はレビューの数も少なく今一つだった。ただ、たまたまkoboのクーポンやらセールやらで両方買っても1000円程度で買えたので、両方とも読んでみた。

「身につく」の方の感想

なるほど、マンガが読みやすい。マンガのストーリーは社会人の女の子が主役で、仕事がテーマになっているので社会人は親しみやすい。メインがマンガになっているため、サクサク読み進められる。ストーリーと孫氏の絡め方も上手に思った。もう少し詳しく説明があってもいいのかな、と思うくらいで終わる。

「わかる」の方の感想

こちらは、マンガと文章の解説が交互に入ってくるタイプ。文章を読む時間の方が圧倒的に長くなるので、メインはマンガというより文章。主人公は高校生の女の子だが、キャラやストーリーの魅力や説得力が「身につく」に比べて若干弱い。一方、文章は「身につく」よりも読みごたえがある。「身につく」を読んだ後に読んだが、新鮮な情報もあって興味深かった。しかも、孫氏の兵法の全訳も末尾についている(私は読んでないが笑)。残念に感じた点としては、孫氏の兵法の現代語訳として書かれている日本語で理解しにくいものがあるところ。恐らく、漢字の意味を忠実に訳しているのだろうが、多少意味が変わってもいいので、日本人がスムーズに理解できる言葉に変換して書いて欲しかった。


片方を勧めるならどちらか

孫氏とは何ぞやということをサクッと知りたいだけなら「身につく」がオススメ。こっちの方が全体がマンガで読みやすく、ストーリーも面白い。子供でも読みやすい。
結局どちらも孫氏の兵法を網羅しているわけではなく、代表的な教えを抽出して説明しているので、内容的には全てが被っている訳ではない。それなので、「わかる」は「身につく」の次に読むと良いと思った。

孫氏の兵法は特殊な思想ではない。当たり前の考え方に思う。人々がぼんやりと思っていることを言語化しているのが孫氏の兵法だなと感じた。

2021年3月14日日曜日

美しい竹林の作り方

日本には荒れた竹林が多いが、庭園などでは美しい竹林が存在する。どうやったら美しい竹林になるのか気になったので調べる。


代表的な竹の種類

林野庁の「主な竹の種類」というページにいくつか竹の名前が上がっているが、日本で広く分布している、代表的な大型のものは次の3つ。
  1. マダケ(苦竹・真竹)
  2. モウソウチク(孟宗竹)
  3. ハチク(淡竹)

マダケ(苦竹・真竹)  

 (画像はwikipediaより)

直径15cm、高さ20mになる大型種です。
節には環が2つあり、節間が長く、材質部は薄いです。
材質は、弾力性があるなど優れており、建築や竹細工に利用されています。
漢字で苦竹と書くように、一般にたけのこが苦い印象があるので、市場に出回ることは少ないです。
また、竹の皮には黒褐色の斑点があり、無毛で、きれいな皮なので、食料品等の包装に使われてきました。

たけのこが美味しくないとのことなので、あえてこの竹を使って竹林を作ろうとする人は少なそう(な印象)。

竹皮の写真はこんな感じで、どこかで見たことありそうな柄。画像元: 国産真竹の竹皮について


wikiによると、日本の真竹は遺伝的に全て同じで日本中で同時期に花が咲き、同時期に枯れることがあるそう。周期は120年に1度と言われていて、前回が1970年頃だったらしいので、次回は2090年頃の予定。1970年に一斉に真竹が無くなったことで、孟宗竹への切り替えが進んだそうです。
生息している場所で、気温も湿度も全然違うのに、120年を見計らって、同時に花を咲かせる習性がすごい興味深い。何でそんな生態になったんだろう。不思議。

モウソウチク(孟宗竹) 

‘Uncle Carl’ (カールおじさん). - ‘Kusabana Photo Studio’ (草花写真館) / kusabanaph.web.fc2.com, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=96222568による

直径18cm、高さ22mになる大型種です。
日本の自生種ではなく、江戸時代に中国から導入されたという記録があります。
節には環が1つあり、節間が比較的短く、材質部は厚いです。
材質は、弾力性に欠け、建築や農漁業用資材として利用されていますが、かごなどの編組には向きません。
たけのこは春一番に発生し、春の味覚の王者と言われています。

美味しいたけのこが取りたいときは、孟宗竹がよさそう。たけのこの代名詞とも言われているそうなので、日本で出回っているたけのこの大部分は孟宗竹っぽい。

wikiによると、67年に一度花を咲かせるそう。真竹とは違い、日本中の孟宗竹が同時に花を咲かせるわけではなく、群生している箇所が同時に花を付け、局所的に枯れるそう。

また、放置された竹林が日本の森林を侵食していることも問題になっているそう。


ハチク(淡竹)

直径3~10cm、高さ15m程の大型種です。
耐寒性があるため、比較的寒い地域にも生育しています。
節には環が2つあり、細く割りやすいという材質から、茶筅などの茶道用具に利用されています。
たけのこはおいしいと言われていますが、市場に出回ることは少ないです。

茶筅(ちゃせん)とは何ぞ、と思ったらこれか!
D-Kuru - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=85847567による

今まで意識して見たことなかったが、言われてみれば「竹」だ!


良い竹林の密度

放置竹林整備マニュアル - 京都府(PDF)」に竹林の適切な密度が記載されている。

元気な竹林に整備する場合

  • 4千本/ha 程度を目標に伐採する
  • 1~6年生の竹が各年齢別に600~700本/ha を目指す
イメージ湧きやすいサイズ感で考えると、1a(10m x 10m)に40本、畳1枚の広さに1本くらいが生えている状態が良いらしい。

たけのこ畑を作る場合

  • 2.5~3千本/haを目標に伐採する
  • 3~6年目までに旺盛にタケノコが発生するので、7年目になった竹は伐採する
  • ワラや土を入れ、1.8~2m四方に1本程度の親竹を残す
  • 多くの人が入ると土あ踏み固められて固くなるので、人が歩く場所は特定しておく
え?ワラや土を入れるの?放っておいても勝手に出てくるものかと思ってた(笑)

また、竹林のポイントとして次のようなことが書かれている。
竹林を残す場所からは毎年たけのこ発生させる必要があるので、土が固くなることを避け、クワなどで耕して古い根は除去する作業も行おう。
古い根は勝手に枯れてくれるの待ちたいなぁ。クワで耕すの大変やん。


竹の処分方法

竹林を維持するためには伐採が必要だが、伐採した竹をどうやって処分するのが良いかが難しい。

伐採後の竹の処分法について考える!」という記事に次の方法が案として挙がっている。

1、同じ長さに切り分け野積み放置する。落とした枝も積上げる。
2、切ってすぐ火をつけて竹炭にしてしまう。
3、細かく切り分けて少しずつ燃えるゴミで出す。
4、トラック等に積み込み、ゴミ処理場に出す。
5、チッパーを用意し竹チップや竹パウダーにする。
6、竹細工等、竹を利活用するorできる人に譲る。
7、害獣対策のバリケードとして積み上げる。

竹林を取り除く業者は「大型のチッパー」を使うのが一般的なようだ。

効率的に除去しようとしたらチッパーがよさそう。


竹林に蚊が多い理由

最後に竹林に蚊が多い理由も調べました。ウィキの「ヒトスジシマカ」に書いてありました。
「竹の切り株にたまった水で繁殖するから」だそうです。

蚊が絶対嫌な人は竹林が向かないことが分かった。

2020年11月21日土曜日

ダイヤモンドに価値は無いが高く売る方法~デビアス社の作戦

 Netflixで世界の今をダイジェストというシリーズで「ダイヤモンド」の回をみて面白かったのでメモとして残す。

ダイヤモンドの大量発掘が事の発端

19世紀後半に南アフリカでダイヤモンドの鉱脈が見つかるところから話は開始する。1870年に17歳のイギリス人セシル・ローズが派遣され、ロスチャイルド家の支援を受けて1881年にデビアス社を設立。南アフリカで見つかったダイヤモンドが多すぎて値崩れを回避するために流通量を管理する作戦を開始する。

世界のダイヤモンド生産の9割を掌握する規模になったデビアス社だったが、各地で新しいダイヤモンド鉱脈が発見され、20世紀の前半は苦戦する。金生産を行っていたアングロアメリカン社が筆頭株主になり、発掘→流通→販売までを管理できるようになり復活する。現在も世界中でダイヤモンドをPRし生産販売をしている。

現在は、ダイヤモンド生産販売においてデビアス社1強では無くなったが、各社がデビアス社の戦略を模倣したため、ダイヤモンドの価格は下がらずに高いままとなっている。

さて、元々高くなかったダイヤモンドをここまで価値のあるものにしてきたデビアス社が今までに実践してきた作戦をまとめる。

デビアス社の戦略

1. 流通量の管理

大鉱脈の発見でダイヤモンドの値崩れを危惧。そこで、1870年代競合の買収を開始し、20年以内に世界供給の90%を掌握するまでになった。需要に合わせて流通量をコントロールしやすくした。

2. 供給を制限

生産したものを備蓄した。需要が少ないときは備蓄に回すので、流通する量を制限して値段が下がることを防いだ。この結果、ダイヤモンドの寡占状態を維持できた。ダイヤモンドは金属加工に利用できるため、武器、兵器を生産したい国にとっては必要なものであった。

3. 需要喚起

世界恐慌でダイヤが売れない、むしろ売られるという事態になった。売られないように、「ダイヤモンドは永遠の輝き」というPRを実施し、現在でも認知されているほどの大成功を収める。結婚でダイヤの指輪を送るPRも実施し、アメリカでは、1939年に10%が1989年には80%になった。日本では1967年に0%が1987年には70%になった。

4. 成功の基準に結び付ける

人生で成功していると感じるようにPRをした。最初、アメリカでは「給料の2か月でダイヤの指輪をプレゼント」するのが普通とPRし成功する。その次に日本では「給料の3か月でダイヤの指輪をプレゼント」するのが普通とPRし成功する。

5. 価値の決定

消費者が価格に納得できるように価値の基準を提示した。ダイヤモンドでは4つのC。
CUT: カットは深すぎず浅すぎないものが良い
COLOR: 色は無色か鮮やかな色のどちらかが良く、中間は価値が低い
CLARITY: 透明でマントルの混入物が無いものが良い
CARAT: 大きいほうが良い

6. 価格をマーケティングに使う

人は詳しく知らないものに対して「高く売られているものは良いものだ」と認識する習性がある。価格を上げると需要が上がる製品をヴェブレン財と呼ぶ。これをうまく利用し、高く売ることで「欲しい」と思わせることに成功。

ダイヤの資産的価値はどうか

低い。これは明確。買った瞬間に実際の価値は30%以下に落ちる。つまり、株取引所みたいな自由に売り買いができるダイヤモンド指輪取引所があったとしたら、ジュエリーショップで売られている7~9割引きで取引されるべき商品ということ。
結婚指輪で贈るダイヤというイメージがあるが、これは新品で買い求める人が多く、(永遠の輝きにもかかわらず)中古は値段が低めになる。

さらに、人工ダイヤの方が透明で混入物が無く、天然物より品質は高い。それでも、天然ダイヤを一般の人が買い求める。

私が大富豪になったら資産はダイヤでなく金にしようと思った。

2020年7月11日土曜日

美味しいと感じる条件について調べる

どうせ食べるなら美味しいものが食べたいじゃぁないですか。「美味しい」って何で判断しているのか、疑問が湧いたので調べてみた。

基本味(きほんあじ)について
まずは、味の基本から。組み合わせによって作ることができない味を基本味と呼び5つに分類している。
  • 塩味
  • 甘味
  • 旨味
  • 酸味
  • 苦味
美味しいと感じるときには、これらのバランスも影響していることに違いない。


美味しいについて語るページを見る


おいしさを決める5つの要素として次を挙げている。
  1. 生理的欲求 - 空腹や特定の栄養素を体が欲する状態
  2. 食文化との合致 - 普段から食べ慣れているものを好む
  3. 情報 - 高いワインと言われると美味しく感じる等
  4. 薬理学的な材料 - 油、砂糖、だし
  5. 人が集まること - 気の合う仲間と食べると美味しい
確かに、これらは美味しいと感じる重要な要素であると思った。が、一つ気になることがあった。

「素材の味が生きていて美味しい」と感じるものはこの5分類に含まれない(ように思う)。つまり、他の要素もありそうだ。

上の記事で面白いなと感じた味覚の特徴に「油は他の味とまざると美味しく感じられる」というのがあった。油単体では無味にもかかわらず、砂糖と合わせてケーキや、うまみと合わせてラーメンなど劇的に美味しくなる。

人間が「おいしい!」と感じる理由に、「五感の優先順位」が関係」というページでアスパラの例が出ているが、これが素材の味に関係しそうだ。

たとえば、採れたてのアスパラガスはとても甘くて美味しいのですが、2日目、3日目になるに従って、新鮮味がなくなり美味しくなくなります。でも、アスバラガスの成分が変化している訳ではありません。

おかしいですね?たとえば、黄緑色野菜が健康に良いといいますが、「なぜ、良いの?」と聞きますと、「βーカロテンが豊富だから」と答えてきます。でも、βカロテンが数日で分解されるものではありません。化学的には比較的、丈夫な構造で融点も180℃程度です。つまり、アスパラバス(黄緑色野菜の一種とされている)の栄養分は変わらないのに、味は落ちていくのです。

このことが何を示すかというと、味覚は栄養学より敏感だということです。だから、当然ですが自分の体に良いものは鋭く見分けることができます。さらに、台所のゴミの臭いはとてもイヤなものですが、それは「腐敗しているから危険だぞ」ということを味ばかりではなく、臭い(臭覚)でも感じることができるようになっているからです。

嗅覚や触覚(舌ざわり)、味覚で食材や鮮度を感じ、安全な食べ物を美味しいと判断しているようだ。

こちらのPDFでは、美味しさの要素を大きく2つに分類し、それらをさらに分解している。

⓵5基本味(塩味、甘味、旨味、酸味、苦味)
②味以外の要素
・外観、形、色彩
・香り、風味
・食感
・温度

「温度」というのは料理において結構重要に感じる。果物は冷えていると美味しく感じる等、温度で味の感じ方が変わる。また、油が含まれていたら温度によって油の溶け具合も変わり、味の感じ方もかわるだろう。

現時点でのまとめ
美味しいとは次の条件に当てはまるとき。
  1. 生理的欲求 - 空腹や特定の栄養素を体が欲する状態
  2. 食文化との合致 - 普段から食べ慣れているものを好む
  3. 情報 - 高いワインと言われると美味しく感じる等
  4. 薬理学的な材料 - 油、砂糖、だし
  5. 鮮度 - 微妙な食感や匂いの違い
最初に挙げたページとほぼ同じだが、「集まると美味しい」はちょっと意味が違うように感じたので外した。集まることは、「楽しい」であり「美味しい」と関係しない。私的には1人でも美味しいし、複数人で食べているときの方が味に集中できない気がしている。
そのかわり、食材の「鮮度」を入れた。素材が美味しいと感じるのはやはり鮮度が適当だろう。

同じとれたての野菜であっても、美味しいものと美味しくないものがあるが、それらは、素材自体の栄養を感じ取って判断していると思われたので、「生理的欲求」に含まれると考えた。


2020年7月5日日曜日

Ryzen 5 3600を使って自宅PCを新調した

7~8年くらい前からcore i7 2600k で組んだPCで頑張ってきた。Ryzenの評判が良かったので今回はコスパが一番良いといわれているRyzen 5 3600 を軸にPCを組んだ。後で自分のPCが何のパーツ使ってるか確認できて便利なのでメモしておく。

2020年6月下旬に各サイトを見比べて、安そうなところで購入したら、ツクモ、ドスパラ、amazonで買うことになった。

 部品名ブランド or 型番  購入先 価格
 SSD CT1000P1SSD8JP ツクモ 12,980円
 マザーボードASUS TUF B450M-PRO GAMING  ドスパラ 9,880円
 メモリ Crucial CT2K16G4DFD832A
(DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組)
 ドスパラ 15,870円
 電源 Seasonic FOCUSシリーズ 550W SSR-550FM amazon 10,309円
 CPU AMD Ryzen 5 3600 with Wraith Stealth cooler amazon 23,880円
 グラフィックボード MSI GeForce GTX 1650 AERO ITX 4G OC amazon 15,170円
 PCケース SHA-S1000-VBK amazon 5,736円 
 SSDヒートシンク GLOTRENDS NVME M.2 2280 Heatsink amazon 399円

上の表に書いた部品の合計は、94,227円。

Windows 10 Homeは、DSP版を買うよりも型落ちしたパッケージ版を買ったほうが安かったので、amazonで「発売日: 2016/10/7」のwindows 10 Home(USB鵜ラッシュドライブ)を11,200円で購入した。インストール後にWindows update繰り返せば、ほぼ最新パッケージのWindowsと変わらないはずなので安いwindowsをチョイス!

(DSP版の方が高くなるような値付けなら、DSP版なんてやめてパッケージを少しでも安くしてくれればいいのに。。)

Windows + PC = 105,427円!
買い物上手!!

さて、今回はSSDにM.2タイプのものを初めて採用してみた。高速らしいが発熱が多いということだったので、おまじない程度に安いSSDヒートシンクを付けた。

今回の組み立て&セットアップで1つだけトラブったとこがあった。(組み立て手順ミスで3度マザーボードをケースに取り付けたのは除く。)それは、Windowsインストールしたあと、何故かインターネット通信がブチブチ切れる現象である。LANケーブルを交換しても同じ現象が出たので、BIOSからマザーボードのファームをアップデートをしたら直った。マザーボードのせいでインターネットがうまくいかなかったらしい。

新しい高性能PCに満足です。このPCでまた数年戦います。最近はAmazon PrimeビデオとNetflixが主な用途ですが(笑)

2019年4月21日日曜日

ワサビが高い理由(ちなみに山口県のわさび生産量は全国16位!)

山口県の特産品って何があるんだろうと見ていたページで次のような記述を発見。
山口県は、全国有数のワサビ生産量を誇っています。なかでも、島根・広島両県に接する岩国市錦町はワサビの本場。中国山地を源とする錦川の清らかな水と、夏でも涼しい気候風土が良質のワサビを育てています。
 by 山口県産品情報

山口に来てから居酒屋でちゃんとしたワサビ出てこなくて、山口では生産していないと勝手に思ってたわ!ごめん!ということで調べました。

わさびの生産量について

わさびの生産量の都道府県ランキング(平成28年)というページを参照にします。



長野県、岩手県、静岡県のトップ3が日本の8割を生産しているそうです。伊豆半島に旅行行ったときに、わさびの生産しているところを訪問したことがあったので、一番わさびを生産しているのは静岡と思ってた。。長野やるじゃん。
11~20位は次の表。


山口県あった!16位!全国に占める生産量の0.3%だけじゃん!よく全国有数の生産量って言ったな(笑)

わさびの種類
わさびは大きく3種類に分類できる。

  1. 沢わさび
  2. 畑わさび(陸わさび)
  3. 西洋わさび(ホースラディッシュ)
沢わさびというのは冷たくきれいな水の中で育てたもの。畑わさびは土の中で育てたもの。西洋わさびはまた別の品種。西洋わさびは練りわさびで利用される事が多く、沢わさびや畑わさびを本わさびと言って違いを表現することもあるそう。



沢わさびと畑わさびを比較すると沢わさびの品質が良いらしい。沢わさびを育成するために年間を通して大量の冷たい水が必要になるから、生産できる地域は限られてくるのはわかる。ただ、日陰が良いとのことなので日本の山なら意外とどこでも作れるのかな?

わさびが高い理由
わさびが安く手に入ればいいのにと思いながら掲示板を見ていたら、まとまっている素晴らしい回答がありました。「本わさびはなぜ高価なのですか?」から要点を引用します。

1)苗が高い。
※添付画像(669円)程ではないですが、良質な苗を農協から買ったら1株およそ300円くらい。他の野菜と比較して、ひとつかふたつ桁が違います。
なるほど。。
2)水ワサビの圃場(ワサビ田)の条件が狭く限られており、かつ圃場へのアクセスが一般に悪い。さらに降雪時期の作業が困難である。
※規模の経済性を追求しにくいうえ機械化が困難、生産性が極めて低いのです。
こういった、野菜は外国の大規模農業に対しては強くて魅力的な印象。
3)栽培期間が長い。
※地元では種から収穫までおよそ3年かかります。
※多くの野菜が3か月で収穫できることを考えると、生産性は12分の1。単純計算では一般的な野菜の12倍で売らないといと採算がとれないことになります。
栽培期間が長いのはあまり関係ないかな。こんにゃくいもだってできるまで3年かかるけど、こんにゃくは安いから(笑)手がかからずに大量に作れれば栽培期間が長くても安くできる。わさびではそれが難しいのだと思う。

4)地球温暖化(気候変動)の影響がある。
※ワサビは冷涼な気候を好みます。平均気温が約1.1度上昇し、栽培適地の標高が約100m上昇しました。
これは意外とやっかいかも。気温変わっても農場は簡単に動かせないから。


わさびの水耕栽培
ワサビを水耕栽培(または植物工場)できれば安定した生産ができるのではないかと思って少し調べてみた。技術的にはできるそうだが、費用対効果がイマイチらしい。

岐阜大学の田中教授がレポートを公開してくださっていたので読んでみた。

「人工光を用いたワサビの室内水耕栽培における環境制御と採算性評価」
http://www.tokusanshubyo.or.jp/tokusan20_20.pdf

このレポートを読むとワサビの水耕栽培の課題は次の2つになりそう。

  • 涼しくするための電気代がかかる
  • 栽培期間が長い

エアコンがなくても十分涼しいと良さそう。山口県の秋芳洞とかどうだろか。涼しくて気温も安定してて、水も沢山あるきがする。観光地だけど(笑)



まとめると、屋外において「安い苗の生産」と「栽培の機械化」が出来たら、大量に安くわさびを生産できるそうです。

美味しいわさびでお刺身食べたいぜ。

2018年12月2日日曜日

手数料が安い国内クラウドファンディングサイトはコレ!最安手数料は4.1%~!

はい、どーも!本日は、手数料の安いクラウドファンディングサイトを比較、紹介したいと思いまーす!

まず、サイト毎に手数料の名前や種類が複数あったりするので注意が必要です。

  • 決済手数料
  • システム手数料
  • サービス利用料
等々。
「決済手数料10%です」と言っているサイトでも、その他にシステム手数料10%がかかる場合、合計手数料を見たときに「高い!!」となってしまうので要注意です。

このページではトータルで発生する手数料についてのランキングにしました。クラウドファンディングサイトは沢山ありますが、手数料の合計が10%以下のサイトだと4つしか見つかりませんでした。

それでは、ランキングの発表です!!

1位:クラウドファンズ(手数料4.1%~)

クラウドファンズ: https://crowd-fans.com/

クラウドファンディング方式:【All or Nothing】【All in】


手数料内訳:
  • 決済手数料:4%
  • システム利用料:0.1%


現在は決済手数料が4%になるキャンペーン中のため、圧倒的な安さです。キャンペーンは2019年3月29日までで、それ以降は通常の決済手数料として、All or Nothing方式で7%、All in 方式で9%になります。



2位:モーションギャラリー(手数料10%)

モーションギャラリー: https://motion-gallery.net
クラウドファンディング方式:【All or Nothing】【All in】


手数料内訳:
    • MotionGalleryの手数料:10%


    同率2位:きびだんご(手数料10%~)

    きびだんご: https://kibidango.com

    クラウドファンディング方式:【All or Nothing】


    手数料内訳:
    • 決済手数料:10% (※楽天ペイ利⽤時は 14%)

    同率2位:宙とぶペンギン(手数料10%)


    宙とぶペンギン: https://flying-penguin.jp/

    クラウドファンディング方式:【All or Nothing】【All in】


    手数料内訳:
      • 宙とぶペンギンの手数料:10%


      まとめ

      クラウドファンディングサイトは沢山ありますが、手数料が10%以下のサイトは殆どありません。手数料だけでサイトを選ぶことは無いと思いますが、「手数料の安いサイトでクラウドファンディングしたい。」と思う方も多いと思います。そういった場合に上記サイトを比較、検討してみてはいかがでしょうか。


      2018年11月19日月曜日

      「ネコ目」やら「イヌ科」やら生物学の分類とは謎だったので調べる

      生物学の分類で「目(もく)」や「科(か)」が使われることは聞いたことがあったが、そもそも、何を根拠に、どのように分類しているか知らなかったので調べてみた。

      生物学の分類について

      ネコの病院のブログ記事で良さそうな情報を見つけた。「イヌはネコ目(モク)!イヌはネコの仲間なのか」という記事に次のように書かれている。

      生物分類の話:生物分類とは生物を進化の歴史によって分類し、体系的にまとめたものです。生物分類を調べることでどの動物と、どの動物が近い種類なのかがわかります。生物分類は新発見があると大きく変わることがあります。
      大きな進化の分岐点で分類しているとのこと。

      ドメイン(分類学)」というWikipediaの項目に次の図があった。


      生物というものは、ドメインで分かれ、ドメインは界で分かれ、・・・最終的に種に分ける。ドメインとはあまり聞かない分類だが、wikipediaには次のように書かれている。

      生物分類学におけるドメイン(英: domainドメイン、羅: regioレギオー)とは、界よりも上の、最も高いランクの階級である。この階級における分類は、基礎的なゲノムの進化の違いを反映して行われる。3ドメイン説においては、真核生物ドメイン、細菌ドメイン、古細菌ドメインの3つのタクソンがこの階級に位置づけられる[1]。日本語では、中国語に由来する「域」あるいはregio/domainを直訳した「領域」と呼ばれることもある。 
      このドメインという分類は、近年提唱されるようになったものであり、以前までは「動物界」「植物界」の2つが分類の最上位にあったそうだ。今回は動物界に着目しているので、次の7分類で良さそう。

      1. 界(かい)
      2. 門(もん)
      3. 網(こう)
      4. 目(もく)
      5. 科(か)
      6. 属(ぞく)
      7. 種(種)
      なお、それぞれの階層で亜〇〇のように「亜」を付けて細分化することがある。

      哺乳類の分類について

      イヌやネコは哺乳類に分類されるが、哺乳類の分類は、動物界→脊索動物門(せきさくどうぶつもん)→哺乳綱(ほにゅうこう)となる。(by wikipedia 哺乳類

      次の樹形図は、「哺乳類の分類」というページに記載があったもののコピーである。



      さらに、食肉目(ネコ目)を細かく見る。


      食肉目(ネコ目)において、ネコ科、イヌ科が分かれた!なんとなく、分類が見えてきた気がする。

      ここで重要なのは、「ネコとイヌの先祖が同じであった」のであって「ネコからイヌが分かれた訳ではない」ということである。今、普通に「ネコ」と読んでいる動物は、ネコ科より下位に分類したものであり、食肉目(ネコ目)に紐づく全ての科を指しているわけではない。


      ちなみに、最初に引用したページに書いてあるが、ネコは肉を食べないと生きていけないそうだが、イヌは雑食なので肉が無くても生きていけるそうだ。一つ雑学。

      2018年11月9日金曜日

      【2018年12月16日更新】クラウドファンディング手数料ランキングベスト10

      2018年12月現在、クラウドファンディングの手数料ランキングです。



      ランキング サイト 手数料
      1位 CrowdFans(クラウドファンズ) 4% (※2019/3/27まで)
      7~9%(通常)
      2位 Kibidango(きびだんご) 10%
      2位 MotionGallery(モーションギャラリー) 10%
      4位 Readyfor(レディーフォー) 12~17%
      5位 Kanatta(カナッタ) 12%
      6位 Makuake(マクアケ) 20%
      6位 A-port(エーポート) 20%
      6位 GREEN FUNDING(グリーンファンディング) 20%
      6位 ShootingStar(シューティングスター) 20%
      6位 COUNTDOWN(カウントダウン) 20%

      2018年5月6日日曜日

      日本より国土の小さいオランダやドイツが農作物の輸出大国の理由

      日本は農作物の輸出が少ないが、日本より国土の狭いヨーロッパの国が農作物の輸出大国になれる理由を調べてみた。

      結果、次の2点が大きな要因なようだ。

      1. 国土の大半が平地
      2. ブランド力

      農作物の輸出ランキング

      平成28年に農林水産省が公開した「農林水産物・食品の輸出の現状」という資料からグラフを引用する。




      第一位がアメリカなのは順当な感じがするが、第二位がオランダが入り、第四位ドイツ、第五位フランスと国土面積が大きくない印象の国が上位に入っている。

      上記資料には、オランダと日本、イタリアと日本を比較した表も乗っていたのでそれが次の物である。





      日本は農地面積の割合が小さいことが分かる。

      平地の割合比較

      JICE 国土技術研究センターが公開している「山が多く森林にめぐまれた国土」というページから、国土を高地部分に色を付けた図を引用する。
      この図を見ると、やはり日本はまとまった平地が確保しにくいというのが分かる。日本で一番まとまった関東平野に比べても、イギリス、ドイツ、フランスははるかに大きい平地を持っている。

      日本の森林面積は約25万平方km(=2500万ha)あります。国土の面積は37万8000平方km(=3780万ha)ですから、国土のおよそ3分の2が森林です。森林のうち約5割が天然林、約4割が人工林、残りが無立木地、竹林などです。
      とのこと。平地に存在する森林もあるだろうが、日本の場合はほぼ山に存在すると考えた。平地が少ないために、日本は平地の人口密度がヨーロッパに比べ異様に高くなっているらしい。

      ここでは関係ないが、森林の4割が人工林っていうのもすごい勢いで木を使ってたんだなと感じる。木が必要→山から伐採→木を植える→育つ→伐採、を繰り返す予定だったはず。今は木材の価格が下がってしまい、人工林自体が負債になっている感すらある。あと、毎年日本人を苦しめる花粉は人工林が原因であり、もはや公害だと思う。

      ここまでのまとめ

      農作物の輸出が盛んなヨーロッパの国々は豊富な平地を持ち、それを農地として活用していることが分かった。また、ヨーロッパの消費者に低コストで届けられるということもあり、農業が発展してきたはず。

      さらに、地理的表示(GI)保護制度を活用し、フランスはワインを、イタリアはチーズを高付加価値なものとして輸出できている。ブランドは一朝一夕で作られるものではなく、やはり歴史的な影響が大きいと感じる。

      日本は何を輸出したら有利か

      再度、「農林水産物・食品の輸出の現状」から引用する。2015年の日本の主要な輸出品目は次のようになっている。


      日本酒、醤油、味噌などは、日本ならではの商品なのでブランド力がありそう。元々、日本は島国であったため排他的経済水域はかなり広く、かつ、漁場としてもすぐれている場所が多く、水産物はもっと輸出産業に育ててほしい。

      何を輸出するのが良さそうかなと考えてみたが、「山」を必要とするモノを輸出出来たら有利に思う。ぱっと思いついたのは炭。以前、「備長炭とかの「炭」について調べる」と記事を書いたが、日本国内ですら備長炭が不足している現状がある。また、今後、発展途上国が経済的に豊かになると、日本人が現在食しているような美味しい料理を食べるようになり、その時に高品質の炭が必要とされるはずである。(私は炭の違いで料理の味がどのくらい違うのか分かりませんがw)

      もはや、公害となっている杉の人工林を、需要のある有用な木に置き換えて輸出品目にできればよいのにと、ぼんやりと思った。