2020年7月11日土曜日

美味しいと感じる条件について調べる

どうせ食べるなら美味しいものが食べたいじゃぁないですか。「美味しい」って何で判断しているのか、疑問が湧いたので調べてみた。

基本味(きほんあじ)について
まずは、味の基本から。組み合わせによって作ることができない味を基本味と呼び5つに分類している。
  • 塩味
  • 甘味
  • 旨味
  • 酸味
  • 苦味
美味しいと感じるときには、これらのバランスも影響していることに違いない。


美味しいについて語るページを見る


おいしさを決める5つの要素として次を挙げている。
  1. 生理的欲求 - 空腹や特定の栄養素を体が欲する状態
  2. 食文化との合致 - 普段から食べ慣れているものを好む
  3. 情報 - 高いワインと言われると美味しく感じる等
  4. 薬理学的な材料 - 油、砂糖、だし
  5. 人が集まること - 気の合う仲間と食べると美味しい
確かに、これらは美味しいと感じる重要な要素であると思った。が、一つ気になることがあった。

「素材の味が生きていて美味しい」と感じるものはこの5分類に含まれない(ように思う)。つまり、他の要素もありそうだ。

上の記事で面白いなと感じた味覚の特徴に「油は他の味とまざると美味しく感じられる」というのがあった。油単体では無味にもかかわらず、砂糖と合わせてケーキや、うまみと合わせてラーメンなど劇的に美味しくなる。

人間が「おいしい!」と感じる理由に、「五感の優先順位」が関係」というページでアスパラの例が出ているが、これが素材の味に関係しそうだ。

たとえば、採れたてのアスパラガスはとても甘くて美味しいのですが、2日目、3日目になるに従って、新鮮味がなくなり美味しくなくなります。でも、アスバラガスの成分が変化している訳ではありません。

おかしいですね?たとえば、黄緑色野菜が健康に良いといいますが、「なぜ、良いの?」と聞きますと、「βーカロテンが豊富だから」と答えてきます。でも、βカロテンが数日で分解されるものではありません。化学的には比較的、丈夫な構造で融点も180℃程度です。つまり、アスパラバス(黄緑色野菜の一種とされている)の栄養分は変わらないのに、味は落ちていくのです。

このことが何を示すかというと、味覚は栄養学より敏感だということです。だから、当然ですが自分の体に良いものは鋭く見分けることができます。さらに、台所のゴミの臭いはとてもイヤなものですが、それは「腐敗しているから危険だぞ」ということを味ばかりではなく、臭い(臭覚)でも感じることができるようになっているからです。

嗅覚や触覚(舌ざわり)、味覚で食材や鮮度を感じ、安全な食べ物を美味しいと判断しているようだ。

こちらのPDFでは、美味しさの要素を大きく2つに分類し、それらをさらに分解している。

⓵5基本味(塩味、甘味、旨味、酸味、苦味)
②味以外の要素
・外観、形、色彩
・香り、風味
・食感
・温度

「温度」というのは料理において結構重要に感じる。果物は冷えていると美味しく感じる等、温度で味の感じ方が変わる。また、油が含まれていたら温度によって油の溶け具合も変わり、味の感じ方もかわるだろう。

現時点でのまとめ
美味しいとは次の条件に当てはまるとき。
  1. 生理的欲求 - 空腹や特定の栄養素を体が欲する状態
  2. 食文化との合致 - 普段から食べ慣れているものを好む
  3. 情報 - 高いワインと言われると美味しく感じる等
  4. 薬理学的な材料 - 油、砂糖、だし
  5. 鮮度 - 微妙な食感や匂いの違い
最初に挙げたページとほぼ同じだが、「集まると美味しい」はちょっと意味が違うように感じたので外した。集まることは、「楽しい」であり「美味しい」と関係しない。私的には1人でも美味しいし、複数人で食べているときの方が味に集中できない気がしている。
そのかわり、食材の「鮮度」を入れた。素材が美味しいと感じるのはやはり鮮度が適当だろう。

同じとれたての野菜であっても、美味しいものと美味しくないものがあるが、それらは、素材自体の栄養を感じ取って判断していると思われたので、「生理的欲求」に含まれると考えた。