2014年11月2日日曜日

テントウムシの生態を簡単に調べる

テントウムシを飼育してみたいなと思ったので生態を少し調べてみた。

日本に生息するテントウムシの中で、アブラムシを補食し、日本中に分布している種類を調べた。
テントウムシの仲間 を見ると、

  • ナミテントウ
  • ナナホシテントウ
  • ヒメカメノコテントウ
の3種類が「アブラムシを食べ」「比較的長い季節に活動し」「日本全土にいる」ようである。


Googleの検索結果だと「ナミテントウ」が一番多いので、日本で一番ポピュラーなテントウムシなのだろう。情報が多いほうが調べやすいのでナミテントウを調べる。
wikiは「ナミテントウ」より「ナナホシテントウ」の方が充実してる。

ナミテントウの成長

卵→(孵化)→1齢幼虫→(脱皮)→2齢幼虫→(脱皮)→3齢幼虫→(脱皮)→4齢幼虫→蛹→テントウムシ

こんな感じ。

大阪府教育センターのPDFに色々と素晴らしい図とデータがあったのでお借りします。
分かりやすい。
25度の環境で餌が十分にある場合、卵から22日で成虫になるそうだ。

ナミトップのページから引用
ナミテントウは卵、幼虫(1〜4齢)、蛹を経て成虫になる。22℃条件下における本種の発育日数は、卵期間が約3.7日、幼虫期間が約14.8日、蛹が約 6.5日であり、総発育日数は約25日である。平均寿命は50日程度である。卵および蛹以外の全てのステージでアブラムシを捕食する。

ナミテントウの一年

テントウムシは長生きするものは200日以上生きる。
一様に同じとはいえないが日本の平地における大まかな一年をまとめる。

3月・・・温かくなりはじめアブラムシが出てきたら活動開始
4月、5月、6月・・・卵を産み、幼虫が生まれ、成虫になるを繰り返す
7月、8月・・・暑くなりすぎることを嫌い、草木の根本、石の下で夏眠する
9月、10月、11月・・・卵を産み、幼虫が生まれ、成虫になるを繰り返す
12月、1月、2月・・・寒くなると活動できないので、草木の根本、石の下で冬眠する

テントウムシは成虫のまま冬を越すタイプ。
冬でも暖かい日はひなたぼっこをしたりするらしい。(アブラムシいないのに何故?)
温度管理した室内だったら一年を通して飼育、繁殖できそう。

大阪府教育センターのPDFによると、
一般的にはナミテントウは3化性(年間3回、生活史を繰り返す)で、成虫で越冬する。
採集してきたナミテントウは、飼育器に入れ、25°Cくらいの恒温器内で飼育すれば、年間5~6世代の累代飼育ができる。 
とのこと。
ほぅ。25度を維持する飼育器がポイントだな。

人工飼料について

数日前のヒサオメモの記事「アブラムシを食べてくれるテントウムシについて」では、
グーグル先生に聞いたらすぐに見つかりました!なんと小学生の自由研究(笑)
(http://www.tsukuba.ed.jp/~298kids/modules/kidsscience/index.php/tebiki/18/016.pdf )
【 蜂の子パウダー : 粉砂糖 : 防腐剤 = 30 : 10 : 1 】だそうだ。
別の高校生は「タンパク質入りの昆虫ゼリー」と「さなぎこ」で代用していると書いてある。
( http://www.egao-p.com/blog/list/monthly/531/2013/7 )
と書いていた。
テントウムシの上手な飼いかた」に別の飼料について掲載があった。
蜂の子をフリーズドライしたもの(玉川大学提供、雄蜂児粉といいます)50%
酵母(エビオスなど、市販のもの)30%
ショ糖(粉砂糖。デンプンの入っていないケーキ用のもの)20%
安息香酸(カビ除け)1%ぐらい
水(アブラムシと違って、人工の餌には水分がないので別に用意します。スポンジの破片にしみこませて吸わせます。餌自体が湿るのはかまいませんが、餌をびしょびしょに濡らしてはいけません。)
いや。これは蜂の子の値段が高くて使えない。。
※蜂の子使ったレシピはナミテントウに使えるが、ナナホシテントウには使えないそうだ。

いずれの人工飼料も成虫までは育てられるが産卵はしないらしい。
産卵させるためにはアブラムシを食べさせる必要があるそうだ。

2014/12/18追記: 人工飼料の新情報を書いた → 既にあった!ナミテントウの人工飼料

その他、テントウ虫のメモ

wikiによるとナナホシテントウは、
卵は黄色の楕円形で、30個程度をまとめて産みつける。雌個体は散発的に二ヶ月にもわたって産卵を続け、その総数は1600にも達し、時には2600にもなる
とのこと。2000個も卵産むのか!(ナミテントウも同じようなものだろう)
全部、孵化&育成できたら物凄いスピードで増える!
テントウムシは卵や幼虫の共食いが頻繁に行われているらしいので、増えすぎないようになっているんだろう。
テントウムシ増える→アブラムシ減る→テントウムシ共食いする→テントウムシ減る→アブラムシ増える→テントウムシ増える(以下ループ)
うむ。循環している。

テントウムシ コレクション という個人HPに写真が多く乗っていて成長が分かりやすかった。

やはり、テントウムシが卵産めるところまで育つ人工飼料の開発が望まれるな。