山口県は、全国有数のワサビ生産量を誇っています。なかでも、島根・広島両県に接する岩国市錦町はワサビの本場。中国山地を源とする錦川の清らかな水と、夏でも涼しい気候風土が良質のワサビを育てています。by 山口県産品情報
山口に来てから居酒屋でちゃんとしたワサビ出てこなくて、山口では生産していないと勝手に思ってたわ!ごめん!ということで調べました。
わさびの生産量について
わさびの生産量の都道府県ランキング(平成28年)というページを参照にします。
長野県、岩手県、静岡県のトップ3が日本の8割を生産しているそうです。伊豆半島に旅行行ったときに、わさびの生産しているところを訪問したことがあったので、一番わさびを生産しているのは静岡と思ってた。。長野やるじゃん。
11~20位は次の表。
山口県あった!16位!全国に占める生産量の0.3%だけじゃん!よく全国有数の生産量って言ったな(笑)
わさびの種類
わさびは大きく3種類に分類できる。
- 沢わさび
- 畑わさび(陸わさび)
- 西洋わさび(ホースラディッシュ)
沢わさびというのは冷たくきれいな水の中で育てたもの。畑わさびは土の中で育てたもの。西洋わさびはまた別の品種。西洋わさびは練りわさびで利用される事が多く、沢わさびや畑わさびを本わさびと言って違いを表現することもあるそう。
詳しくは、大王わさび農場のHP
沢わさびと畑わさびを比較すると沢わさびの品質が良いらしい。沢わさびを育成するために年間を通して大量の冷たい水が必要になるから、生産できる地域は限られてくるのはわかる。ただ、日陰が良いとのことなので日本の山なら意外とどこでも作れるのかな?
わさびが高い理由
わさびが安く手に入ればいいのにと思いながら掲示板を見ていたら、まとまっている素晴らしい回答がありました。「本わさびはなぜ高価なのですか?」から要点を引用します。
1)苗が高い。なるほど。。
※添付画像(669円)程ではないですが、良質な苗を農協から買ったら1株およそ300円くらい。他の野菜と比較して、ひとつかふたつ桁が違います。
2)水ワサビの圃場(ワサビ田)の条件が狭く限られており、かつ圃場へのアクセスが一般に悪い。さらに降雪時期の作業が困難である。
※規模の経済性を追求しにくいうえ機械化が困難、生産性が極めて低いのです。こういった、野菜は外国の大規模農業に対しては強くて魅力的な印象。
3)栽培期間が長い。
※地元では種から収穫までおよそ3年かかります。
※多くの野菜が3か月で収穫できることを考えると、生産性は12分の1。単純計算では一般的な野菜の12倍で売らないといと採算がとれないことになります。栽培期間が長いのはあまり関係ないかな。こんにゃくいもだってできるまで3年かかるけど、こんにゃくは安いから(笑)手がかからずに大量に作れれば栽培期間が長くても安くできる。わさびではそれが難しいのだと思う。
4)地球温暖化(気候変動)の影響がある。
※ワサビは冷涼な気候を好みます。平均気温が約1.1度上昇し、栽培適地の標高が約100m上昇しました。これは意外とやっかいかも。気温変わっても農場は簡単に動かせないから。
わさびの水耕栽培
ワサビを水耕栽培(または植物工場)できれば安定した生産ができるのではないかと思って少し調べてみた。技術的にはできるそうだが、費用対効果がイマイチらしい。
岐阜大学の田中教授がレポートを公開してくださっていたので読んでみた。
「人工光を用いたワサビの室内水耕栽培における環境制御と採算性評価」
http://www.tokusanshubyo.or.jp/tokusan20_20.pdf
このレポートを読むとワサビの水耕栽培の課題は次の2つになりそう。
- 涼しくするための電気代がかかる
- 栽培期間が長い
エアコンがなくても十分涼しいと良さそう。山口県の秋芳洞とかどうだろか。涼しくて気温も安定してて、水も沢山あるきがする。観光地だけど(笑)
まとめると、屋外において「安い苗の生産」と「栽培の機械化」が出来たら、大量に安くわさびを生産できるそうです。
美味しいわさびでお刺身食べたいぜ。